フローチャートとは
処理の手順や条件分岐を、四角形と矢印だけで表す最も基本的な図解手法です。
- 「次に何をするか」を1つずつ四角に書く
- 分岐するところで矢印を枝分かれさせる
- 最後まで矢印をたどれば、誰でも同じ手順を再現できる
文章で手順を説明すると、条件分岐が増えるほど読み手が混乱しがちです。フローチャートは矢印をたどるだけで流れが追えるのが強みです。
どんな場面に向いているか
- 条件によって対応が枝分かれする手順を、誰がやっても同じ結果になる形で残したいとき
- マニュアルや引き継ぎ資料として、判断基準や処理の抜け漏れをなくしたいとき
- 属人化しがちな判断のルールを言語化して、チームで共有したいとき
ThinkTrayでの作り方
ステップ1:最初の処理をカードで置く
カードツール(Rキー)で、手順の出発点になるカードを1枚置きます。
- 「〜する」という動詞の形で書くと、処理の内容がわかりやすくなります
- 例:「問い合わせを受け付ける」
ステップ2:分岐点を作る
判断が必要なポイントは、疑問文の形でカードに書きます。
- 色を変えておくと、分岐点であることが一目でわかります
- 例:「緊急度は高いか?」
ステップ3:ラインをつないで枝分かれさせる
ラインツール(Lキー)で、分岐カードから複数の矢印を引きます。
- それぞれの矢印がどちらの結果につながるかを示すため、矢印をダブルクリックしてミニカードを追加し、分岐の意味を示すラベルを書き込みます
- ミニカードはドラッグで位置を微調整できます
- 例:「はい」「いいえ」
ステップ4:合流点でまとめる
枝分かれした流れは、最終的に1つの結果に合流させると全体が把握しやすくなります。
- 例:即時対応と通常キュー、どちらの経路でも最後は「対応完了を記録する」に合流
上のデモは、この手順で作った問い合わせ対応の判断フローです。緊急度に応じて対応を振り分ける、よくある業務フローを例にしています。
JISの図記号を使いたい場合
フローチャートの図記号(判断はひし形、端子は角丸長方形など)はJISで規格が定められていますが、実務でよく使う形状はそれほど多くありません。
ThinkTrayはワークフロー専用のツールではないため、これらの形状を標準搭載していませんが、SVGを取り込んでカードのように扱う機能があります。必要な図記号をあらかじめSVGとして1つのファイルにまとめておけば、コピー&ペーストで持ってきて使い回せます。
同じフォルダに用意した SVG要素.tt.svg を別ウィンドウ(↗️ ポップアウト)で開いておけば、そこから必要な形状をコピーして作業中の図に貼り付けられます。
コツ
- 処理は動詞で、分岐は疑問文で書く — 「〜する」と「〜か?」を書き分けるだけで、図がぐっと読みやすくなります。
- 矢印の意味はミニカードで明示する — 「はい/いいえ」を省略すると、後で見返したときにどちらへ進むか迷います。
- 合流点を作ってシンプルに保つ — 分岐を増やしすぎず、要所要所で1本の流れに戻すと全体を把握しやすくなります。
- テキストに手順の詳細を書く — 図は「流れの地図」、細かい判断基準や例外は同じフォルダの
.txtに書き添えておくと実務で使いやすくなります。
フローチャートの原型は、フランク・ギルブレスが1921年にASME(米国機械学会)で発表した「プロセスフローチャート」にあるといわれています。Wikipedia(日本語)